私たちの協会は、「聴覚障害者と聴者(健聴者)がともに聴覚障害心理(臨床)と専門的支援などについて学ぶ団体」です。
具体的にどのような事を勉強するのかというと・・・・
障害受容、精神病理、ろう者や難聴者としてのアイデンティティ、脳科学と言語、Deafhood(デフフッド)、手話による心理カウンセリングの方法、心理療法(箱庭療法、認知行動療法といったもの)、企業における働き方、合理的配慮がストレスを和らげる・・・など。
当会は聴覚障害者を対象とした団体ですが、中には手話を母語もしくは第一言語とする聴覚障害者と、口話で育ったために手話があまりできない聴覚障害者も在籍しています。
また、手話が出来ない聴者で聴覚障害者に興味がある方や、自分は心理の専門家ではないけど・・・という方でも、気軽に参加出来るイベント(クリスマス会など)もあります。
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聴覚障害は他から見えにくい障害であるため、当事者の悩みや苦しみ、つらさは、周囲に理解されにくい現状があります。よく知られているように、メンタルヘルスや心理カウンセリングは悩みを解決の方向に導いたり、うつ状態が悪くなるのを予防したりする方法のひとつです。
日本聴覚障害者心理協会(「聴心会」)は、当事者による聴覚障害特性を考慮したカウンセリング方法の討論・研究を取り組んでいます。そして、他団体とのネットワークを広げ、少しでも聴覚障害者と私たちを取り巻く方々、ひいては社会全体が過ごしやすい、働きやすい世の中にしていきたいという思いで活動しています。
毎月1回行われる定例会では、心理的な問題に関して、外部から講師を招き、講演をしていただくこともありますし、理事や会員による勉強会を実施することもあります。定例会を除く5つの活動プロジェクトでは、専門性を深める専門家育成と、専門的支援を実施するという「聴心会方針」に沿って活動しています。
たとえば、啓発活動プロジェクトでは、難解でわかりにくい専門用語(たとえば、PTSD、ASDなど)を寸劇を交え、手話で解説することによって理解しやすい内容を提供することで、啓発していくことを目的にしています。
聴覚障害者の心理(臨床)や聴覚障害(難聴者、中途失聴者、ろう者)に興味を持ったり、お互いに楽しくコミュニケーションをとるための手話を勉強したいと思ったりすれば、ぜひ、「聴心会」の門をたたいてください。一人ひとりにできることは必ずありますので、お互いに学び、人間的に“グッ!”と成長していきませんか? 私たちはあなたの入会を心より歓迎いたします!
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◆理 念
聴覚障害者および聴覚障害者を取り巻く人々への心理を含めた専門的な支援を通じ、社会の発展および人々の幸福の実現に寄与することに努める
◆対象者 : 聴覚障害者および聴覚障害者を取り巻く人々
◆基本的立場
・聴覚障害者(ろう者・難聴者・中途失聴者)と、聴者(健聴者)が共に考え、行動する
・使用する言語は、手話と(音声・書記)日本語とする
・聴覚障害者と聴覚障害者を取り巻く人々の利益を最優先に考える
・聴心会においては、資格や学位はあくまでも基準の一つとしてとらえ、人間性を重視する
・聴心会に参加している会員は積極的に会の活動に参加し、自己研さんに励む
◆事業
Ⅰ:対象者を心理的に援助する技法の研究
Ⅱ:対象者を心理的に援助する専門家の育成
Ⅲ:対象者が抱える心理的な諸問題に関する調査研究
Ⅳ:対象者の心理的幸福に寄与する知識の提供、心理的援助の啓発
Ⅴ:その他の必要性が高く、理事会で承認された活動
◆構成するメンバー
心理職(産業カウンセラーなど)、弁護士、福祉職(社会福祉士、精神保健福祉士など)、手話通訳(手話通訳士、手話通訳者)、大学研究者などが会員として活動しています。
なお、理事ならびにメンバーの紹介については、聴覚障害者の世界が狭いということと、現在も臨床の現場で活動されている方もいらっしゃるので、控えさせていただきます。ご理解のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
◆聴心会の強み
「聴心会」に在籍している心理カウンセラーの多くは、聴覚障害を持つ当事者、そして、普段の生活の中で聴覚障害者と関わっている聴者です。さらに、企業などで長く働いた経験のある方が多く、自身の経験をもとに、専門性を磨いていこうと意欲的な方々の集まりであることが強みです。